特 集



 皆さんは、航空機の1機1機すべてに登録番号があるのはご存知ですか?
 その登録番号は最初のニケタ(一ケタの場合もあります)が国籍を表す記号となっており、全ての機体に記載されています。
つまりすべての機体に国籍があるわけですが、この国籍、ただの建前というわけではありません。原則的に航空会社が運航する旅客機の機内は、その機体が登録されている国の法制のもとにあります。つまり日本にいるのに、日本の法律が適用されないケースがあるわけです。
 今回は、そんな特殊な空間である、飛行機の機内の「国籍と法律」についてご紹介します。


機内での法律
 実際は他国の領土内にいるのに、自国の法制が適用できてしまうケースとしては、飛行機以外にも各国の大使館や船舶などの例が挙げられますが、一ヶ所に留まったままの大使館と違って、世界中を移動する飛行機においては、国と国との管轄権なども関わってくる複雑な問題なだけに、ケースバイケースで対処することが多いそうです。

 犯罪などの違法行為が起こった場合、たとえ法律で定められていても、現場レベルで対応できなければ仕方ありません。ケースによっては国際法で裁かれる場合もあるそうです。
 しかし、基本的には飛行している場所が公海上であっても、各国の領空内であっても、機内の管轄権はその航空機の登録国にあります。

 それでは国際線コードシェア便の機内では、双方どちらの国の法律が適用されるのでしょうか?
 コードシェア便はあくまでマーケティング的なビジネスアクションであり、通常は飛行機の運航そのものに直接的な影響力を持ちません。よってA国の航空会社の機材で運航される共同運航便の場合は、A国の管轄権になります。


機内で生まれた赤ちゃんの国籍
 次に国際線機内で赤ちゃんが生まれた場合、この赤ちゃんの国籍はどうなるのでしょうか?
 
 生まれてきた子供の国籍については、国により考え方が違ってくるようです。

 まず日本では、「血縁主義」といって家族の繋がりを重んじるため、両親のどちらか一方が日本人であれば、日本国籍を取得できます。これは太平洋線などの公海上で生まれた子供でも、海外の空港で駐機中に生まれた子供でも同様です。

 一方、アメリカやヨーロッパ諸国で生まれた場合、国籍は血縁よりも生まれた土地が基本となり、自国の領土・領空内で生まれた子供には、両親の国籍がどこであるかをいっさい問わず自国の国籍を与えることができます。
つまり前述したように、「旅客機の機内=登録国の法の及ぶ範囲」という原則からすれば、飛行中のアメリカ系航空会社の機内で日本人とフランス人の間に生まれた赤ちゃんは、れっきとしたアメリカ人として認められるのです。この場合、この赤ちゃんは同時に日本の国籍も持つことになりますが、二重国籍にならないよう、成人する前にどちらか一方の国籍を本人の意思で選択することになるそうです。


今回は、飛行機の機内という特殊な空間についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?「機内に一歩足を踏み入れれば、そこはもう○○」という名コピーも、まんざら大げさでもないようです。

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